重松スタンフォード大教授が来訪

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岡田式健康法とハートフルネスの共通性に感心

マインドフルネス研究の第一人者であり、これに基づく教育プログラム「ハートフルネス」を開発し、アメリカ・スタンフォード大学のエリートたちに、生きる力や人間力を高める革新的な授業を行っている心理学者、スティーヴン・マーフィ重松同大教授が7月、ちな夫人と共にMOA美術館大仁瑞泉郷東京療院に来訪。各施設の取り組みを視察してMOAの事業への理解を深めると共に、岡田式健康法を体験して、自身の取り組みと「共通する点が多い」と感慨を述べました。

 

マインドフルネスは、めい想などを通じて心を〝今〟に向け、ストレス軽減や集中力の強化を図り、生きづらさからの解放、よりよい生き方へ促すもので、個人的な幸福追求の手法と捉えられがちですが、ハートフルネスは、その力を、コンパッション(慈悲、思いやり)と責任に結びつけて行動を促し、個人の成長を社会の成長につなげようとするもの。アイルランド人と日本人の両親のもとにアメリカで生まれ、2つの文化、社会に翻弄されながら、生きる意味を見いだし、他者との共感の輪を広げてきた重松教授の経験がベースになっています。重松教授の著書「スタンフォードの心理学授業 ハートフルネス」(大和書房)は日本語にも翻訳され、多くの学生や社会人に愛読されています。

 

今回の来訪は、アメリカ・ハワイのサンライズ財団主催の重松教授によるセミナーに際して、MOAハワイ支部が協力したことをきっかけに同教授との交流が深まり、教授の希望もあって実現しました。

 

7月3日、MOA美術館では、斎藤泰彦(公財)岡田茂吉美術文化財団代表理事らの案内で、開催中の所蔵「冨嶽三十六景と東海道五十三次」をはじめ同館の所蔵美術品を鑑賞。中島宏平(一社)MOAインターナショナル理事長と懇談しました。孤立を深めて心身を病む人が増えている社会状況を踏まえ、ハートフルネスの普及状況やその意味、コンパッションの醸成のありよう、美を通じた健康増進などについて語り合い、健康なまちづくりへの思いを確認し合いました。

 

 

 

4日は大仁瑞泉郷を訪れ、水野昌司(公財)農業・環境・健康研究所専務理事らの案内でMOA自然農法の農場を見学。園芸療法として野菜の収穫を体験した他、農場内の古民家で自然農法野菜を用いた療院食を味わいました。続いて佐久間哲也(医)エムオーエー奥熱海クリニック院長らの案内で奥熱海療院を見学し、茶の湯と音楽療法を体験。佐久間院長、水野理事、富嶋謙之看護師と懇談し、大仁瑞泉郷について「その人の求めに応じたさまざまな癒やしがあり、自然とのつながりを感じることができる理想的な場所です」とたたえました。

 

 

5日、東京療院新館を訪れた重松教授は、館内を見学した後、自然治癒力を高め、心身の健康増進を図る岡田式健康法を体験。療法士から原理や探査の在り方などの説明を受けて、浄化療法をゆっくりと体験。続けて、アートヘルスケアアドバイザーの手ほどきを受けながら、「花を楽しむ」「茶の湯を楽しむ」美術文化法を体験しました。

 

 

 

また、(一財)MOA健康科学センター鈴木清志理事長MOA新高輪クリニックの片村宏院長、MOA高輪クリニック加藤眞三院長と親しく懇談。スタンフォード大学での授業の様子、ハートフルネスを求める学生の状況、最高のケアを提供する上でのハートフルネスと岡田式健康法の共通性、ハートフルネスのベースにあるコンパッションや利他愛の重要性などについて語り合いました。

 

 

重松教授は「初めて経験しましたが、浄化療法を受けていると、頭の中が開いたような感覚があり、エネルギーがお腹から上に上がってきて体が伸びたような感じを受けました。胃腸の調子がよくなかったのですが、時間を経るごとに回復してきたように感じます。美術文化法についても、お花をじっくり見ていると、頭の中の雑念が少しずつ消えてきて、お花が〝心配しなくていいんだよ。ありのままでいいんだよ〟と私の全てを肯定してくれているように感じました。それぞれ、人をマインドフルな状態にしてくれるんですね」と述懐。

 

戦争や病、貧困のない世界の実現のために、一人一人の魂(霊性)の癒やしを願って岡田式健康法を創始した岡田茂吉の哲学、実践に対して共感の意を示し「大仁瑞泉郷のクリニックや自然農法の畑でも、MOA美術館でも、ここ東京療院でも、抵抗感をまったく感じませんでした。私が提唱するハートフルネスの考え方と、岡田茂吉師の哲学はかなり似ていると感じました」と語りました。

 

 

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