新潟で健康なまちづくりシンポジウム

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新潟県新潟市
岡田式健康法の効果示す報告に高い関心

「これからの医療とまちづくりシンポジウムinにいがた」が11月10日、新潟日報メディアシップ日報ホールで開催。県民の一層の健康増進が願われる中にあって、鈴木清志(一財)MOA健康科学センター理事長による基調講演、心と体に優しく作用する岡田式健康法による改善例や愛好者が広がっている状況の報告が行われ、会場では約180人、県内3カ所のライブ中継会場、YouTube配信では約400人が聴講しました。健康を促す岡田式健康法、ケアの重要性を確認するものとなりました。

 

 

伊藤正幸MOA TOKYO代表の主催者挨拶に続いて、花角英世新潟県知事が挨拶。健康増進、自然農法の普及など、心身共に健康な人づくり、まちづくりに取り組むMOAを評価。県民の健康寿命延伸を願い、幅広い関係者と協力しながら、ヘルスプロモーションプロジェクトという県民運動「健康立県にいがた」を進め、健康につながる持続可能な有機農業も後押ししていることを伝え、実りあるシンポジウムとなるよう期待しました。

 

 

鈴木理事長は「予防と健康増進のための日常的なケア」と題して講演。現代西洋医学とセルフケアは大切さであるものの、東日本大震災の被災地では西洋医学的治療では改善しなかった患者がマッサージやアートセラピーなどで症状が改善したことや、新型コロナウイルス感染症の流行初期には有効な治療法がなく、通院できずに持病が悪化したり、生活習慣病が悪化した人が増えたことなどを挙げ、西洋医学の限界が見えてきたことを確認。病気を予防し、健康を維持する上で、自然治癒力を高める方法を取り入れ、コミュニティーの絆による支え合いが大切だと語り、そうしたケアの重要性が再認識されてきていると紹介しました。

 

 

統合医療の医療モデルに続いて、社会モデルの研究に触れ、心臓カテーテル治療を受けた1400人の5年後を調査したところ独身者は既婚者に比べて死亡率が3倍高かったり、一人ではなく皆で食事するとうつ病のリスクが減り、町内会や趣味の会などに参加すると認知症リスクが4分の3に低下した結果などを紹介。機械で痛み止めを注射するより医師が偽注射した方が効いた研究結果も伝え、親しい人からのケアとコミュニティーの大切さを語りました。

 

 

MOAの活動について触れ、花を生けて鑑賞した際に最もストレスが軽減し、肩こりが改善した研究や、岡田式浄化療法によってリラックス効果を示すアルファ波が増加した研究、施術を受けた6万人のうち70%前後で症状が改善した研究などを紹介した上で、浄化療法は大いなるものからの癒やしや人からの思いやりが感じられる全人的な健康法だと解説。MOA活動は統合医療と方向性を同じくし、ケアによって健康なコミュニティーづくりを目指すものと伝えました。

 

 

山﨑理十日町・上越保健所長のコーディネートで、パネルディスカッションが行われました。エネルギー療法をテーマにしたセッションでは、社会福祉協議会の登録ボランティア団体・MOA健康クラブ三条代表の平茂一郎さんが、多くの人の健康増進を願って開催している健康セミナーの取り組みを紹介。エネルギー療法の一つである岡田式浄化療法の効果が口コミで広がって体験希望者が増え、その中の一人である気功師の青栁典夫さんが、継続して施術を受ける中で20年来の首の痛みが改善、その孫は悩んでいた踵骨折完治後の原因不明の痛みが改善、妻や娘の健康も回復して、苦しんでいる人を助けたいと浄化療法3級資格を取得して健康セミナーでボランティアするようになったことなど、浄化療法仲間が増えている状況を報告。浄化療法で痛みなどから解放された方の笑顔を見ることが生きがいと語りました。青栁さんも発言し、健康セミナーに知人を案内し、療法士として活動する日々への喜びを述べました。

 

 

「花から始まる癒しと生活のうるおい」と題するセッションでは、(公財)岡田茂吉美術文化財団の美術文化インストラクターである鈴木和子さんが、MOA美術館光輪花クラブでのいけ花に癒やされ、つらい時期を乗り越えた体験、自ら開講した光輪花クラブでの受講生の様子や喜びの声を紹介しました。同じくインストラクターの清水ハル子さんは、お花のいけ込み活動が感動を呼び、聾学校でのお花のいけ込み、生徒たちのいけ花活動に広がり、教職員はもちろん生徒たちの感動、授業への活用につながっている様子を報告しました。MOA健康科学センターの内田誠也主任研究員がコメント。ストレスにより血中で増えるコルチゾールが花の鑑賞によって減ったり、花のある空間にいた学生の抑うつ、落ち込み、怒り、敵意、疲労が低下した研究結果や、美に反応する脳の部位について紹介しながら、科学的にも花などの美は心身によい影響を与えると述べました。

 

 

 

 

自然農法・食育のセッションでは、自然農法の栽培に適した稲の開発に関して、新潟では佐渡で育てられた「ときゆたか」と三条市で育まれた「越後きらり」について報告されました。新品種米の開発を主導した中井弘和静岡大学名誉教授は、ビデオメッセージで、環境も人の心身も壊れてきている中で、自然農法の技術と精神、創始者である岡田茂吉が示した「他人を幸福にしなければ自分は幸福になり得ない」という魂を受け継いでいくことで地球も人間も再生するとし、その心と技術を広めるためにも新品種米を愛用してほしいと述べ、「ときゆたか」を栽培している佐渡普及会の濱本藤男さんが決意を語りました。

 

 

「越後きらり」の育種に携わったMOA三条普及会会長の関勉さんが登壇し、猛暑だった昨年、新潟産コシヒカリの1等米比率が10%に満たない中、「越後きらり」は高温障害がまったくなく、食味も収量も良好な結果だったことを伝え、温暖化にも対応した品種であることを実感したと吐露。「越後きらり」が、多くの人の食卓に喜びをもたらす米に成長するよう期待しました。食育体験会の様子を紹介する動画が上映された後、鈴木理事長が、造花ではなく生花が人に影響を与え、医療現場では薬よりも人のぬくもりの方が効果があるなど、発表内容を確認し、自然治癒力と絆がキーワードとなる社会になるよう願いました。

 

 

講演について花角知事は「絆や社会モデルなど、非常に納得できるお話でした。人と人とのつながり、コミュニティーの支え合いが健康につながるという点も得心できました」と述べ、今後の活動に期待。聴講者からは「目に見えないエネルギー療法で体の不調が改善することを知り、試してみたいと思いました」「肩こりが花を見ることで改善するという話は驚きでした。他にもさまざまな効果があるのですね。興味が高まりました」「新品種米の越後きらりに耐暑性があることに驚きました。育種に取り組んだ10年以上のご苦労に感銘しました」などの声が聞かれました。

 

 

 

主催/(一財)MOA健康科学センター、(一社)MOAインターナショナル、MOA自然農法新潟県普及会連合会
後援/新潟県、新潟市、佐渡市、佐渡汽船株式会社、新潟日報社、BSN新潟放送、NST新潟総合テレビ、TeNYテレビ新潟、UX新潟テレビ21、新潟市傾聴ボランティアこころ
協賛/新潟オーガニック連絡協議会、(農)夢の谷ファーム

 

 

 

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