2025.04.04
癒し度の高さと肩の筋硬度変化の関連を示唆
(一財)MOA健康科学センターから研究報告集第28巻が発行されました。
内田誠也主任研究員、(医財)玉川会MOA新高輪クリニックの片村宏医師らによる【原著】※1「日芸版「癒し」評価スケールを用いた相補代替医療の癒しの評価およびその癒し度と肩の筋硬度との関連について」の研究では、23名の対象者に4種類の健康法(ヨーガ、マッサージ、岡田式浄化療法、安静)をランダムな順序で1カ月ごとに体験してもらい、癒し度と肩の筋硬度の関連について研究しました。
その結果、ヨーガ、マッサージ、岡田式浄化療法は、安静と比較して心理的な癒し効果が非常に高く、それらの心理的な癒し効果が高いほど肩の筋硬度を柔らかくすることが示唆されました。
また、元々は芸術鑑賞による癒しを評価する「癒し」評価スケールを、相補代替医療の癒し効果の客観的評価に適用したことにより、この新しいアプローチの可能性も示されました。
この他にも、鈴木清志医師らによる【総説】※2「岡田式健康法と日本の統合医療」と題した研究報告では、岡田式健康法が日本の統合医療の中で果たしている役割について、包括的にまとめられると共に、日本独自のアプローチとして地域住民や地域コミュニティーに焦点を当てた社会モデルが、災害や高齢化社会への対応力を高めていることが示されています。
さらに(医財)玉川会MOA名古屋クリニックの柴維彦院長らによる研究報告「都市型クリニックの外来待合室における自然景観の半没入型VRを用いた癒しについて」などが掲載されています。
研究報告集は、下記からダウンロードできます。
【原著】※1
その分野において新規性があり、かつ独創性に富む論文とする。理論構築に優れており、実証的もしくは検証可能な研究成果を含み、学術的価値があるもので、2名以上による査読を必要とする。
【総説】※2
最近の学術的な知見や成果などについて、総合的に論述した論文とする。執筆者については、編集委員会が特別に依頼する場合もある。