農業・環境・健康研究所が自然農法に適したイネを開発

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「くまみのり」を自然農法実施農家と共同で

(公財)農業・環境・健康研究所が、MOA自然農法実施農家と共同で開発したイネの新品種「くまみのり」が、国に品種登録されました。

 

 

同研究所のウェブサイトで、中井弘和・静岡大学名誉教授(専門は植物育種学、持続可能型農業科学)による、研究紹介の短編動画が公開されています。
自然農法に適応する稲品種の育成とその今日的意味

 

 

同研究所は2005年から、中井名誉教授と共に静岡県伊豆の国市にある大仁農場で異なる品種を交配し、自然農法での栽培に適したイネの開発を開始。08年からは、全国各地で自然農法実施農家の協力を得て品種の選抜試験を行い、育成に取り組んできました。

 

現代の品種は戦後の食糧難対策などのため、化学肥料や化学農薬の使用を前提として育成されており、自然農法など持続可能な農業では収量が上がりにくいなど、必ずしも適してはいなかったからです。

 

さらには、多くの消費者に好まれるもっちり食感を求めて品種改良が重ねられるほどアレルギー疾患に悩む人が増えてきた現実を受け、かつて主流だった、あっさりめで滋味深い米を開発して農業と人々の健康、両方の問題解決につなげたいとの願いも込められています。

 

在来種と呼ばれる、古くから栽培されてきた品種を交配した「くまみのり」もあっさりめの食感です。こうした品種は米アレルギーやアトピー性皮膚炎の症状を軽減する傾向にあることが分かってきており、同研究所でもさらなる調査・研究を進めています。併せて、現在も全国各地でその土地に合う品種の開発に取り組んでおり、大きな期待が寄せられています。

 

 

 

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