静岡県伊豆の国市
開校時の校名でスタートした学びやに11人
4月3日、大仁農場の古民家・宝山亭で「令和4年度(公財)農業・環境・健康研究所 自然農法大学校入学式」が行われました。
同校は2013年から昨年度まで同研究所「農業大学校」の名称で活動してきましたが、自然農法や自然栽培などの名称が一般的に広く用いられるようになり、農林水産省が示すみどりの食料システム戦略で有機農業の耕作面積の大幅な拡大が掲げられるなど、有機農業の普及拡大が求められる中で、より一層、自然農法の人材育成に力を入れていくことを願って、1990年開校時の名称「自然農法大学校」に変更されました。
今年度は、作物栽培全般を学ぶ基礎技術科、専攻課程となる営農技術科、4カ月間の農業実践と専門講義に学ぶ短期研修に加え、月1回の積み上げで学ぶ特別研修の履修者を含む合計11人が入学しました。
新入生一人一人が紹介された後、田坂吉史校長が式辞。90年に開校して33年目を迎えた同校について紹介し、豊かな環境に囲まれた大仁農場で岡田茂吉先生の自然尊重・自然順応の考え方に基づいたMOA自然農法を実践的に学び、農業技術の修得と共に人格の向上を教育目標としていると語り、新入生に同校での勉学に励み、将来の目標実現に向かってまい進することを期待しました。
岩元明久同研究所代表理事の告辞(代読)の後、新入生を代表して基礎技術科の加藤光太郎さんが誓いの言葉を発表。農業を営む祖父母に憧れて自然農法の生産者を志し、高校生の時に同大学校に体験入学して「ぜひここで学びたい」と思った経緯を紹介。「日本、世界に自然農法の素晴らしさを伝えていきたい」との夢を語り、同校での学びに臨む決意を披歴しました。
また、3月13日には令和3年度の卒業式が、大仁瑞泉郷内のMOA研修センターで行われ、卒業生10人が実家や農業法人での就農、農業関連企業への就職などそれぞれ新しいステージへ進みました。自然農法普及員の資格を取得した卒業生4人への認定証授与も行われ、自然農法拡大の担い手の新しい出発を祝いました。