木嶋農学博士が有機農業講習会―伊豆の国市

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静岡県伊豆の国市
有機農業・自然農法に熱視線

みどりの食料システム法」が施行され、有機農業のさらなる普及が願われる中にあって、農家向け講習会「環境にやさしい野菜の栽培について」が10月21日、大仁農場の所在地である静岡県伊豆の国市のあやめ会館で開かれ、農場従事者や就農希望者50人が参加しました。

 

 

これは、中山間地の農業振興の一手として、有機農業に関心のある農業者を発掘し、きめ細かな技術支援をしていくという山下正行伊豆の国市長のもと、同市の有機農業促進事業の一環として、(公財)農業・環境・健康研究所に委託され、行われているもの。同研究所は、自然農法などの持続可能な農業の技術開発、調査研究、教育(自然農法大学校)などを行っています。

 

今回は、同研究所の前代表理事で、伝統農法文化研究所主宰の木嶋利男農学博士が講師を担当。木嶋博士は、有機農業は農薬や化学肥料を使わないのではなく、必要としない農業だと前置きした上で、原産地から分類した野菜の特徴と栽培方法、耕作地の性質に応じた土づくりの方法、適期の栽培や相性の良い作物の組み合わせなどで病虫害を回避する方法など、有機農業の具体的な在り方を紹介しました。

 

 

参加者からは、農薬を使わずにトマトの青枯れ病やキャベツの虫害を防ぐ方法、水はけが悪い粘土質土壌の土づくりなどの質問が寄せられ、「興味深い内容で大変勉強になりました。次もまた参加したいです」などの声が聞かれるなど、有機農業へのさらなる普及、拡大への確かな手応えを得るものとなりました。

 

 

国は、環境負荷の低減による持続可能な食料システムの構築に向け、みどりの食料システム戦略(本年4月に法制化)を推進。2050年までに有機農業の実施面積を全耕地面積の4分の1(100万㌶)に拡大するとの目標を掲げています。また、有機農業に地域ぐるみで取り組む産地「オーガニックビレッジ」の創出を願い、各市町村を支援しています。

 

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