静岡県伊豆の国市
有機農業の普及に尽力する市と連携して
「みどりの食料システム法」が施行され、有機農業のさらなる普及が願われる中にあって、大仁農場のお膝元である静岡県伊豆の国市は、生産者向け講習会「有機農業現地研修」を実施。10月14日の8回目の研修では、生産者12人が大仁農場を訪れ、MOA自然農法による野菜栽培の様子を見学しました。
これは、有機農業を普及するべく、実証ほ場を用いて、作物栽培に際する雑草、病害虫対策などを学ぶもの。稲づくりコースは12月までの6回、野菜づくりコースは来年3月までの12回実施され、自然農法などの持続可能な農業の技術開発、調査研究、教育(自然農法大学校)などを行っている(公財)農業・環境・健康研究所の職員が講師を務めています。
一行は、大仁農場における土づくりの歴史、タイにおける自然農法の取り組み状況について説明を受けた後、実際に実証展示ほ場、ダイコンやダイズなどを連作で栽培する研究ほ場も見学。サツマイモの生育状況を確認。栽培上の悩みや疑問点を次々に質問し、アドバイスを得ていました。
「有機農法は、農薬・肥料の代わりに有機肥料を入れればよいのだろうと簡単に考えていたが、入れ過ぎもよくないことや、緑肥という方法、自然と土の原理などを学ぶことができ、いろんな疑問が解消した。次はこうしてみようというアイデアも生まれ、栽培が楽しくなってきた」との声が聞かれました。
国は、環境負荷の低減による持続可能な食料システムの構築に向け、みどりの食料システム戦略を推進。2050年までに有機農業の実施面積を全耕地面積の1/4(100万ヘクタール)に拡大するとの目標を掲げています。また、有機農業に地域ぐるみで取り組む産地「オーガニックビレッジ」の創出を願い、各市町村を支援しています。