行政とMOAが取り組む市民農園を議員らが視察

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静岡県三島市
農水省職員が優れた農園事業と評価

農林水産省が策定した「みどりの食料システム戦略」で、有機農業の面積を国内耕地面積の25%(約100万ヘクタール)に拡大することなどが願われる中で1月23日、静岡県三島市が開設し、MOA自然農法の営農指導が実施されている市民農園・山田川自然の里と佐野体験農園を、有機農業推進議員連盟の橋本聖子参院議員、農林水産省の小宮英稔農産局農業環境対策課持続・有機農業推進チーム長らが視察しました。

 

 

2つの市民農園ではMOA自然農法三島普及会が同市の要請を受けて開所時から営農指導や整備に協力。MOAグループの(公財)農業・環境・健康研究所が同市の委託を受けて自然農法普及員を派遣しています。

 

山田川自然の里は、2009年に耕作放棄地を整備して開所。市民ボランティアからなる山田川グリーンツーリズム研究会が運営を行い、同会の農業部会として自然農法普及員が農地の管理と利用者への営農指導を担っています。市民農園65区画をはじめ、本格的に農業を始めたい人を対象にした営農ヘルパー農園、障がいのある人に農業体験の機会を提供するユニバーサル農園が設けられ、市民農園で経験を積んで有機農業を志す利用者も生まれています。里山事業として豊かな自然を生かした散策路も整備されています。

 

 

佐野体験農園は、健やかで幸せなまちづくりを目指す「スマートウエルネスみしま」構想の一環として2012年に開所しました。住宅街の一角に市民農園85区画、団体・企業向け農園5区画と体験農園が設けられ、常駐の自然農法普及員からアドバイスを受けることができます。利用者が栽培した農産物の品評会や野菜販売を行う有機農業祭、地元の子どもたちの収穫体験イベントを実施してコミュニティーづくりに貢献。利用者から「子どもが嫌いだったピーマンを食べるようになった」「野菜くずを出さずに調理するようにして、食べきるようになった」などの反響も寄せられています。

 

橋本議員と小宮チーム長は、豊岡武士三島市長や同市農政課職員、三島普及会関係者と共に、自然農法普及員である河野剛己同研究所主任研究員の案内で山田川自然の里、佐野体験農園を視察。小宮チーム長は「有機農業の推進だけでなく食育、里山、地域づくりの役割も果たす優れた農園事業でした。こうした取り組みが先進的なモデルになって広がることを期待しています」と語りました。

 

 

視察に先立って行われた三島普及会主催「令和4年 新年交礼会」では、橋本議員や静岡県選出の国会議員、県会・市会議員や、豊岡市長、自然農法生産者ら約60人が参加。小宮チーム長が「みどりの食料システム戦略」の概要について講演しました。

 

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