福島県 Y・Sさん(50歳、女性)
〔ぎっくり腰から原因不明の体調不良になる〕
平成5年の春、私はいつもの年のように花粉症に苦しまされていました。ある朝、ベッドから降りようとしたとき、突然大きなくしゃみが出て、その勢いで腰をひねり、ぎっくり腰(急性腰痛症)になってしまいました。その痛みはかなりひどいもので、息をするのもつらく、台所に立って料理を作ることもむずかしい状態がしばらく続きました。首や肩、背中などもこわばり、血行が悪くなる感じがしました。
そこで、鍼灸(しんきゅう)や整体、マッサージ、電気針などの治療院を10箇所ほど回りました。しかし、腰の痛みは残り、体調が改善することはありませんでした。
その後まもなく、吐き気、めまい、貧血、頭痛、動悸、息切れなどに悩まされるようになりました。起きていることもつらく、車の運転もできないほどでした。
そこで、総合病院の内科で心電図の検査を受けたり、耳鼻科や心療内科へも行きました。しかし、その原因はわからず、心身の状態が良くなることもありませんでした。
そのため、いつしか“私の身体はもう良くならないだろう”と思うようになりました。会社から帰宅した夫は、横になっている私の姿を見ると「炊事はどうした?」「夕食はまだできていないのか?」「体調が良くないのは気のせいだろう!」などと言い、まったく相手にしてくれませんでした。周りの人たちに私の気持ちを理解してもらえず、それもつらく感じました。
そのような状態が十数年にわたって続く中で、私は、肉体的にはもちろん、精神的にもかなりギリギリの状態で、“自分は存在価値もない”と思っていました。そして、「社会の役にも立っていないし、このままでは寝たきりになって周りの人に迷惑をかけるだけ。だから長生きしたくない。60歳まで生きたらいい。長男は結婚して自分の家庭をもっているので、二男が独立して幸せになるのを見届けたら・・・」といつも口にしていました。
〔初めて岡田式浄化療法を体験する〕
“もう寝たきりになってしまってもしょうがない。あきらめて自分の身体の状態を受け入れよう”と思っていた平成19年3月、私はすぐ下の妹から、近くにお住まいのAさんを紹介されました。
Aさんは民生委員として地域住民のために尽くされている方で、MOA健康生活ネットワークの中心的な働きをされている方でした。Aさんに私の思いを話すと、Aさんは「それはつらかったね」「大変だったね」と言って、私の気持ちを受けとめてくださいました。そのとき私は“初めて自分の気持ちを理解してくださる方に出会えた”と感じ、とても安心感が湧きました。
そして、Aさんから岡田式浄化療法を施術していただきました。私は全身がこわばり、座っているのもつらい状態でしたが、施術のあとで、“何かいつもより文字がはっきり見えるな”という感覚がありました。3回目の施術のあとで、“私、まっすぐ座っていられる。自分の身体を支えていられる。これは今までと全然違うな”と思いました。
その後、私はAさんから浄化療法を継続して受ける中で、冷たかった足が温かくなったり、首や肩の凝りがとれたり、朝、目覚めたときから身体が軽く感じたりと、いろいろな変化があり、少しずつ体調が良くなっていきました。そして、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月と浄化療法を受け続ける中で、私はその効果をはっきりと感じ、私と同じような症状を抱えている二男にも施術してあげたいと思い、8月にMOAへ会員登録しました。
〔家族や周りの人たちに浄化療法を伝える〕
私は自分の心身の状態が浄化療法でどのように良くなっているのか、その事実を身内や友だちにいつも話していました。二男はもちろん、周りの人たちも、私の長年にわたる症状をよく知っていたので、私の話を理解してくれたのだと思います。
こうした状況の中で、まず、大学の夏休みで帰省中の二男に、Aさんと私で浄化療法を施術しました。二男は浄化療法を継続して受ける中で、「首が張って固かったが、それが柔らかくなった」などの変化を感じ、11月にMOAへ会員登録しました。二男は「母は身体のつらいところが良くなり、今まで悲観的なことばかり言っていたが、そういう言葉も出さなくなり、いつも楽しそう。家庭全体の空気も変わったので、とてもびっくりした」と周囲の人たちに言っていました。
また、私の末の妹は長いあいだ精神的に不安定な状態にあり、本人も家族も苦しんできました。私が改善していく姿を見ていた母は「娘(三女)に浄化療法を施術してあげたいから、私もMOAへ会員登録したい」と言いました。そして、平成20年の夏、母と末の妹は“お互いに施術できるように”との思いから、一緒に会員になりました。
〔3級療法士の資格を取得して、ボランティアをする〕
体調のすぐれない二男がAさんから浄化療法を受けたときと、私が施術したときでは、改善の度合いがかなり違うことがわかりました。
そこで、私はもっと学びが必要だと感じ、平成21年6月、浄化療法3級療法士になるための講座を受け、9月に資格証をいただきました。
そして、私自身の健康が回復していく中で、Aさんや健康生活ネットワークの方々のように療法士のボランティアをしてみたいという気持ちになっていきました。そこで、MOAインターナショナル郡山で、最初は療法士のお手伝いのような形からはじめ、少しずつできるようになりました。
自分がつらいときは、人のことを思う余裕はありませんでした。それが、今では療法士のボランティアを通して、相手の方が楽になって喜ばれることで、私でも人のお役に立っていると思えて、自分自身の喜びにもなってきました。これは、以前の私では考えられなかったことです。
〔東京療院の滞在型健康プログラムに参加して〕
その後、平成22年8月、私は健康生活ネットワークの方々と一緒に1泊2日で、東京療院の滞在型健康プログラムを体験しました。このとき、とくに印象に残ったことは食事と運動のことでした。自然農法のお米や野菜などの食材の良さはもちろんのこと、心のこもった3度の食事によって、本当に心身ともに癒されました。この感動から、わが家での料理も食材のおいしさを充分に引き出すためにうす味にし、今まで以上に家族の健康に気を配るようになりました。太極拳や体操では、私でも無理なく身体を動かせることがわかり、生活の中で取り入れるようになりました。
浄化療法では、療法士の方による熱や固結の探査のあり方などが学びになりました。美術文化法では、3階のアートルームで、自分で選んだお花を一輪いけました。お茶室ではお抹茶を飲み、茶道具などの説明を受けました。都会の中にいるとは思えない、静寂な雰囲気の中で、とても楽しい時間を過ごすことができました。
以前より健康生活ネットワークの方々から「東京療院で療法士ボランティアをしてみませんか?」と声をかけていただいていましたが、滞在型健康プログラムでの経験を活かして、10月に初めて東京療院で療法士ボランティアをすることができました。当日、浄化療法を施術した方から「身体のつらさがなくなりました」と喜ばれ、少しでも役立つことができた充実感でいっぱいになりました。
その後、11月、平成23年1月、7月、9月にもボランティアをしました。専任療法士の方からのアドバイスが参考になりますし、相手の症状も初めて経験するものばかりで、MOAインターナショナル郡山では体験できないことも多く、探査の学びだけではなく療法士としての自信にもつながっています。また、ボランティアをすることで、私自身の体調もより良い状態になってきていることを感じています。
〔考え方や生き方が180度変わる〕
Aさんと一緒に岡田先生の考え方を学んでいます。それまでの私は、この世の人生をあきらめていたので、“次の世に生まれてくるときは幸せになりたい”と思っていました。でも、永遠に幸せになるためには、人に尽くしたり、徳積みをして自分自身を磨いていかなければならないということ、そして、それは先祖に報いることになるし、家族や子孫の幸せにもつながるということがわかりました。
二男も岡田先生の本を読んでいます。現在、就活中ですが、いろいろと困難なことにも出合う中で、その学びを活かしているようです。
また、私や二男の身体が良くなってきていることへの感謝はもちろんですが、健全な個人や家庭をつくり、それを社会に拡大していくという岡田先生の構想にとても納得でき、その事業のためにささやかながら寄付金をしています。
このように、私はMOAに会員登録し、岡田先生の哲学と出合って、考え方や生き方が本当に180度変わりました。心身の健康が回復し、ボランティアもできるようになって、“こんな自分でも人や社会のために役立つことができるんだ”と生きがいを見つけられるようになりました。
〔健康生活ネットワークの方々に支えられて〕
私は健康生活ネットワークの集いに毎月2回、二男や妹と参加しています。2人1組で探査の仕方を学び、浄化療法を相互に施術したり、岡田先生の哲学の本を読んだりしますが、Aさんをはじめ、健康生活ネットワークの方々があたたかく受け入れてくださるので、とても居心地良く感じています。日ごろから浄化療法を施術してくださり、家庭の中などで困ったことがあると相談にのってくださり、その解決方法まで教えてくださいます。いつも寄りそって支えてくださり、私はとても安心感を覚えています。そして何よりも、健康生活ネットワークの方々と交流する中で、“自分も頑張ろう”という気持ちになれます。
今、あらためて振り返ってみると、10数年来、つらい経験をしてきましたが、“これもMOAに会員登録し、岡田先生の哲学を学ぶためだった”“この人生で本当に良かった”と思えるようになりました。