タイ K・Wさん(63歳、女性)
〔腹膜ガンと診断される〕
2007年7月、私は、疲労感、発熱、お腹の張りなど、体調があまり良くないことから、MOAバンコク治療院で診察を受け、医師から国立ガンセンターを紹介していただき、精密検査を受けました。
その結果、腹膜ガンと診断されました。しかも第3ステージまで進行しており、抗ガン剤治療を受けなければならないと言われました。私は唖然として、「私は死ぬのかな」と悲壮な思いになりました。
国立ガンセンターでは、2007年7月から2008年2月まで、5回にわたる抗ガン剤治療を受けました。治療を受けている期間中は、頭がボーっとして喉が渇き、食欲不振、嘔吐感、便秘、疲労感に苛まれ、全身に吹き出物が出るなどの副作用に苦しみました。さすがに気持ちも落ち込み、イライラして感情を害しやすく、家族のやることなすことが気に入らなくなってしまいました。
普通の食事が喉を通らず、胚芽米の油という健康食品を使ってみましたが、身体の衰弱が進み、筋力が落ちて歩くことができなくなってしまいました。また手足もしびれるようになりました。
〔MOA健康生活ネットワークの協力〕
国立ガンセンターでの治療と並行して、岡田式浄化療法を継続して受けました。
私のために、MOAバンコク治療院と健康生活ネットワークのみなさんが話し合い、火・木・土曜日はバンコク治療院で、月・水・金・日は健康生活ネットワークのみなさんがローテーションを組んで、1日3回、1回約1時間ずつ、浄化療法を施術してくれました。浄化療法を受けると疲労感が取れ、食欲が湧き、便秘も良くなりました。
また、私が抗ガン剤治療を受けて苦しんでいたり、不安が募って生きる気力がなくなっている時には、いつもみなさんが励ましてくださり、力になってくれました。ある方は、私の苦しみを聞いて、岡田茂吉先生の「浄化作用」について話してくれました。『病の真の原因とは、体内にあってはならない毒素が溜り固結し、それがある程度を越ゆるや、生理的に自然排除作用が起こる。これを吾々の方では浄化作用というが、浄化作用には苦痛が伴うので、この苦痛を称して病気というのである。故に病気とは体内清浄作用の過程であるから、これによって人体は浄血され、健康は維持されるのである』と、岡田先生の論文の一節を紹介してくれました。病気は悪いものが身体から出ていく浄化作用であると理解することで、私の心が落ち着き、元気を取り戻すことができました。
MOA美術文化インストラクターの方は、綺麗な花を持って来てくださり、部屋に飾ってくれました。いけてもらった花を見ていると、心が落ち着き、癒されました。また、「その季節に採れる新鮮な野菜、化学肥料を使わない自然農法の食材を使って、食事を作った方がいい」と、岡田式健康法の食事法を紹介してくれた方もいました。私も、このまま健康食品やサプリメントに頼っていると、最終的には消化機能が低下し、体力も落ちて行くのではと考えていたので、できるだけ新鮮な自然農法食材を使った食事、特に自然農法で栽培されたお米をよく食べるようにしました。
〔家族の協力〕
ある日健康生活ネットワークの方から、次のような助言を受けました。「治療院に行けない時や、健康生活ネットワークの人が来られない時もある。特に深夜だったり、急に痛くなる時など。そういう時、家庭の中で浄化療法ができると、安心感があるわよ」との内容でした。
私はこのアドバイスに納得し、2007年9月ごろ、夫と親戚に「浄化療法の療法士資格講座を受けて、私に浄化療法を施術してほしい」とお願いしてみました。
夫は最初、積極的ではありませんでした。しかし、健康生活ネットワークの愛情あふれる取り組みに感動すると同時に、心に変化があり、自分も何かしなければいけないという思いになったようです。そして療法士の資格講座を受けてくれました。それからは、私が痛みを訴えたり、苦しそうな時は、一生懸命浄化療法をしてくれました。
家事ができないため、私の妹や長男の嫁が食事の面倒を見てくれました。特に、体に優しい食事を作ろうと、MOAの自然食売店などで自然農法の食材を購入して、調理してくれました。二男の嫁は、1000キロも離れたタイ南部のヤラー県からバンコクに来ては、私の看病をしてくれました。
2008年3月5日、抗ガン剤治療がすべて終わったので血液検査を行いました。すると医師から「血液検査の結果は腫瘍マーカーが正常値になっており、現状では抗ガン剤治療を続ける必要はない。しかし、定期的に検査に来るように」と言われました。
抗ガン剤治療と並行して、治療院や健康生活ネットワークを中心に徹底して浄化療法を受けたことで、乗り越えることができました。治療院のスタッフや健康生活ネットワーク方々には、本当に心から感謝しています。
〔家族の変化〕
今回の私のガンに対する取り組みによって、家族がMOAの活動をより理解してくれました。とりわけ二男の嫁は、社会の人々の健康に貢献しているとMOAタイ財団を評価して、財団の活動を支援するため寄付を続けています。
私自身も、本当に貴重な経験をさせてもらったことから、病院で知り合った肺ガンの患者さんをバンコク治療院に案内しました。その方はこれまで受けてきた治療に効果を感じていなかったようなのですが、浄化療法を受けると体調の変化を実感されたようで、2008年6月3日から継続して治療院に来るようになりました。7月までに計31回の浄化療法を受けたのですが、8月にガン細胞の組織検査を受けたところ、ガンは認めらないと言われ、その後の血液検査の結果、主治医から「完治した」と診断されたのです。その方は、この事実を浄化療法の効果と受け止めて、11月に「浄化療法の施術資格」を取得するとともに「療法士資格」も取得され、現在、バンコク治療院で療法士のボランティアをされています。
現在私は、タイ南部の実家に戻って休養していますが、スタッフの協力を得て「健康増進セミナー」を開催して岡田式健康法を紹介しています。これまでは浄化療法を受ける側でしたが、今では人の健康や幸せを願って、参加者に浄化療法をすることができるまでに回復させていただいています。