千葉で美味しいまちづくりシンポジウム

タグ:

千葉県千葉市
長野オリンピック銅メダルの岡崎朋美氏が講演

「第4回美味しいまちづくりシンポジウムinちば」が8月24日、千葉市の蘇我コミュニティセンターで開かれました。長野オリンピックスピードスケート女子500m銅メダリストの岡崎朋美氏が「食育を通して健康づくり」と題して講演すると共に、パネルディスカッションが「〝美味しい〟を拡大する」をテーマに行われました。食育を通じて心身ともに健康な人づくり、まちづくりに寄与しようと、2021年から毎年開催されているもので、今回は約200人が聴講しました。

 

 

石原恒夫実行委員長の主催者挨拶、神谷俊一千葉市長の祝電披露に続いて、岡崎朋美氏による講演が、鈴木裕子千葉県会議員によるインタビュー形式で行われました。岡崎氏は、アルベールビルオリンピックスピードスケート女子1500m銅メダリストの橋本聖子参院議員を追いかけながら共に練習した日々を振り返ながら、何のためのトレーニングなのかを意識することで結果が異なってくることを紹介。銅メダル獲得後、椎間板ヘルニアを患った際には、術後に競技に復活した人はいなかったものの、管理栄養士の力を借り、健全な食べ物を摂取することで体の中からの回復を図ったと語り、保存料などが入っていないなど健全な食べ物を選ぶのはもちろん、食材が持っている力、和食、そして家族や友人と共に美味しいものを美味しく楽しくいただくことを大切にしていると述べました。

 

 

椅子に座ったまま無理せずに腹筋と腸腰筋を鍛える運動を紹介、実演した上で、後進の育成に触れ、子どもたちの自然体験、社会体験の機会が減っているだけに、自ら考える力を促す大切さを強調。子どもたちが生き生きするには、まず周囲の大人が健康第一に、生き生きした毎日を送ることが大切と語り掛けました。

 

 

「〝美味しい〟を拡大する」をテーマにパネルディスカッションが行われました。大地のエネルギーが満ちあふれた食材をいただく喜び「美味しい」をキーワードに、生産・流通・消費が一体となって有機農産物の消費拡大を図り、食を通じて心身ともに健康な人づくり・まちづくりを推進しようと、千葉市在住の自然食愛好者・高野典子さん、船橋市で自然農法での作物栽培に取り組む井川信一さん、神奈川県横浜市在住でみなみわくわく町づくりプロジェクト代表の石崎ちえみさんが活動を報告。MOA健康科学センターの加藤孝太郎研究員が進行役を務めました。

 

高野さんは、コロナ過によりまん延した孤独、孤立の解消を願い、高齢者と子どもたちのコミュニティーづくりに、友人と共に取り組んでいることを紹介。くす玉やひな人形づくり、自然農法のお抹茶や新米を楽しんだり、岡田式食事法のセミナーなども行い、子どもたちにはボランティア精神の涵養の場、高齢者には人生を楽しむ場になっていると語りました。加えて、三男が愛知県で取り組む自然農法の米づくりを軸にしたに健康なまちづくりの営みも報告しました。

 

 

井川さんは、会社員として勤める傍ら、友人と共に約600坪の畑で自然農法に取り組み、年間50品目以上の野菜を栽培していることを紹介。農作物が食べる人に喜ばれるだけではなく、農作業によって自身の心身の健康も維持されていると語りました。軽度な農作業による体力増進、免疫力アップ、抗ストレス効果、ヒーリング効果は実証されていると述べ、生活の中に農を取り入れてほしいと語りました。

 

石崎さんは、グリーンマーケットMOAが取り扱う安全・安心な食材を用いた料理を提供するわくわくカフェや、各種講演、子どもたちを対象にした農場体験や食育イベントなどを実施し、保護者や子どもたちに喜ばれている様子を詳細に紹介。「とにかく楽しい! 美味しい! うれしい! またやりたい! またやってほしい! という声が生きがい」になっていると語り、楽しさやわくわく感を大切にしている様子を伝えました。

 

 

加藤研究員は「有機・自然農法農産物による『腸活』のすすめ」と題して報告し、腸内細菌には大きく善玉菌、悪玉菌、日和見菌があり、そのバランスが健康に影響すると紹介。有機農業の農産物をほとんど食べていない人に、自然農法や有機農業で栽培したニンジンを2週間食べてもらったところ、その腸内細菌には善玉菌が多く含まれていたことから、食べ物によって腸内細菌叢が変わる可能性があるとし、腸活のポイントについて、善玉菌を増やし、善玉菌が働けるよう腸内環境を整えることが大切と語りました。

 

聴講した習志野市議会議員の関根洋幸さんは「習志野の現状を考えた時、みどりの食料システム戦略を進めるには、調達、生産、加工・流通、消費の中でも消費の部分、消費者の意識をいかに変えていくか、有機や自然農法のものを求める意識にどうなってもらうかが大切になってくると思います。その意味では、こうした会を継続していくことがとても大事になりますので、ありがたく思います」と語りました。

 

 

共催/美味しいまちづくりシンポジウムinちば実行委員会、MOA食育ネットワーク千葉、(一社)MOA自然農法文化事業団千葉連合会
後援/(一財)MOA健康科学センター、農林水産省、千葉県、千葉市、習志野市、市川市、船橋市、佐倉市、四街道市、成田市、八街市、大網白里市、いずみ市、市原市、木更津市、君津市、白井市、鎌ケ谷市、柏市、富里市、神崎町、東庄町、千葉日報社
協力/明るい社会をつくる会千葉県支部

 

 

 

あわせて読みたいコーナー

PAGETOP