千葉県習志野市
食を通した心身ともに健康なまちづくりを学び合う
千葉県習志野市にある習志野市民ホール(プラッツ習志野)で「第3回美味しいまちづくりシンポジウムinちば」が8月26日に開催されました。
当日は、議員、行政関係者、生産者、市民ら約250人が集い、食を通して生かされていることへの感謝や生産者、流通業者、消費者が連携して化学農薬や化学肥料に依存しない有機農業の推進、食事法とストレス対処能力の関係について学び合い、食を通した心身ともに健康な人づくり・まちづくりに向かう思いを共有しました。
主催者を代表して石原恒夫実行委員長がシンポジウム開催の願いを説明。来賓を代表して宮本泰介習志野市長、臼井正一参院議員の挨拶に続き、熊谷俊人千葉県知事からの祝電が披露されました。
第1部は、臨済宗建長寺派林香寺住職でもある川野泰周医師が「食を通して感謝のリズムを構築『マインドフルネス食事法』」と題して基調講演。「今ここ」に意識を向けて過ごすマインドフルネスの考え方を食事に生かす方法や、自他共に慈しむマインドフルネスが生活習慣の改善につながること、そして日々継続していく大切さを訴えました。
第2部では、「美味しい作物が『人』と『人』を紡ぐ、育てよう有機農法・自然農法を!」をテーマにパネルディスカッションが行われ、元福島中央テレビのアナウンサーである鈴木ひろ子千葉県会議員がコーディネーターを務め、生産者の取り組み事例と有機農法・自然農法にかける思いが発表されました。
MOA自然農法千葉中央普及会の立石晃一さんは、2020年コロナ禍で自分を見つめ直す中、いつの時代も人は自然とともに生きていかなければならないとの思いから、有機農業の稲作を始めたことを報告。放置竹林の竹をパウダー状にして発酵させたものや竹炭を土壌改良剤として使用するなどして、微生物の力を生かした農業に取り組んでいることを紹介しました。
MOA自然農法東庄普及会会長の岡野哲也さんの取り組みについて、東庄産直米事務局の峰岸静代さんが報告。岡野さん夫妻のビデオメッセージが流され、全く農業の経験がない中で自然農法の稲作をスタートさせた思いを伝えました。東日本大震災の直後には、自身の作ったお米を被災地の方々に届けたいとの強い思いに駆られる中で、厳しい環境下でも食べられる形として玄米ポンセンに加工して届けたことなどを紹介しました。
(一財)MOA健康科学センターの内田誠也主任研究員は岡田式食事法とストレス対処能力の関係などについての研究内容を報告しました。
発表に耳を傾けていた川村博章千葉県会議員は「立石さんが仰っていたように、自然農法や有機農法は、アフターコロナの中で大きく見直されてきていると思います。皆さんが課題として挙げられていた行政との連携については、私たち議員が積極的に関わっていかなければならないと思いました」と決意を込めて語りました。
その他にも「川野先生から教わったことを継続してやっていきたい」「他人だけでなく自分を大切にすることが大事だと実感しました」などの感想が聞かれました。
会場ではパネリストの農産物の販売なども行われ、農産物を買い求める参加者の姿が見られました。
共催/美味しいまちづくりシンポジウムinちば実行委員会、MOA食育ネットワーク千葉
協力/(一社)MOA自然農法文化事業団千葉県連合会、明るい社会をつくる会千葉県支部
後援/農林水産省、千葉県、習志野市、千葉市、船橋市、市川市、佐倉市、四街道市、富里市、成田市、八街市、大網白里市、茂原市、いすみ市、市原市、木更津市、柏市、松戸市、東庄町、千葉日報社、(一財)MOA健康科学センター