MOA関係者が研究発表〜第27回日本統合医療学会学術大会

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静岡県静岡市
スピリチュアリティのシンポジウムに関心

2023年12月16、17の両日、静岡県コンベンションアーツセンター・グランシップを会場に「第27回日本統合医療学会学術大会(大会長/山田靜雄静岡県立大学特任教授)」が開催。多数の講演やシンポジウムが行われる中、同学会理事の鈴木清志(一財)MOA健康科学センター理事長がシンポジウムの座長を務めた他、MOA健康科学センターの研究員や(一社)MOAインターナショナルと連携する医療法人・クリニックの医師、看護師らが研究発表を行いました。

 

 

鈴木理事長が座長を務めたシンポジウム「スピリチュアリティと統合医療」では、酒谷薫東京大学高齢社会総合研究機構特任研究員、加藤眞三慶応義塾大学名誉教授・MOA高輪クリニック院長、川野泰周RESM新横浜睡眠・呼吸メディカルケアクリニック副院長が発表。多数の医療関係者、医療関連企業の関係者が詰めかけ、関心の高さがうかがえました。

 

酒谷特任研究員は、医療におけるスピリチュアルケアの役割について発表。現代医療は人間を部位や臓器など要素の集まりとする還元論を基礎とする一方、補完代替医療では全体論を重視し、患者を身体、霊性、精神や環境など多くの要素から成る統合的な存在と捉えることを確認。統合医療とは還元論と全体論を統合した医療であるとして、霊性を重視した全体論に基づくホリスティック医学では、現代医療に不足している部分を補完できる可能性があると述べました。

 

加藤名誉教授は人間の身体性だけでなく、心理的、社会的、スピリチュアルを含めた全体的な医療が、最も深奥にある統合医療だとして、スピリチュアルなケアは人間の奥深い部分に対するケアであると解説。実存的な悩みを抱えながら生きていく慢性疾患の患者などには、よりスピリチュアルケアが求められており、宗教の枠にとらわれることなく実行することが可能だとその意義を語りました。

 

臨済宗の住職でもある川野副院長が発表。禅宗は座禅をはじめとした、個人のスピリチュアリティに力点を置いた精神修養を継承してきており、現代ではそれらをプログラム化したマインドフルネスの医療応用が進んでいることを紹介。治療者が有するスピリチュアリティや信仰に関する知識、経験が、宗教の垣根を越えて、患者自身の気付きと自己受容を促進することが少なくないと述べました。

 

 

会場の聴講者からは「患者とのやり取りの中でスピリチュアリティを感じた場面は」などの質問が寄せられ、登壇者と鈴木理事長は、患者の信仰心が支えとなって服用した薬では得られない改善効果が得られたとの話や、いつ死去してもおかしくない子どもの患者が、祈りの中で親と面会できるまで生きながらえ、神への「アーメン」の言葉と同時に脈がなくなるという体験を伝え、あの世、スピリチュアルな世界の存在を実感したと述懐。聴講者は熱心に耳を傾けていました。

 

認定協働師として浄化療法について研究発表

 

一般演題(ポスター発表)では、MOAの関係者7人が研究や事例について発表しました(発表演題・発表者を別掲)。浄化療法の療法士として日本統合医療学会の認定協働師となったMOA奥熱海クリニックの富嶋謙之看護師は「岡田式浄化療法(生体エネルギー療法)が全人的ケアに役立った一事例」を発表しました。

 

 

脊椎椎間板ヘルニアと腰椎脊柱管狭窄症を併発している患者(60代)に対して、60分の浄化療法を月7、8回5年間継続した結果、痛みとしびれが軽減するにとどまらず、不安感が払拭されて家庭菜園や運動を楽しむようになり、民生委員の活動や老人クラブのお世話も行うようになるなど、浄化療法によって心身両面で改善し、QOL(生活の質)、スピリチュアリティの高まりが感じられたと発表しました。聴講者から他の改善例など、多くのデータの蓄積を期待する声が聞かれました。

 

同大会では、山田大会長の講演「人生100年時代の健康長寿を考える~こころ・からだ・たべもの・くすり」、伊藤壽記同学会代表理事の講演「健康長寿と統合医療 ヒトの進化の過程への一考察〜二足歩行がもたらした〝光と影〟」など、多くの講演、シンポジウムが行われました。中でも山田大会長の講演では、MOAインターナショナル、MOA健康科学センターが主催して2015年に京都と東京で開催した「これからの医療とまちづくりシンポジウム」に触れ、統合医療の世界的権威であるアンドルー・ワイル教授らの講演を多くの市民が聴講したと紹介されました。

 

市民公開講座も開催され、川嶋みどり健和会臨床看護学研究所所長が「ぴんぴんキラリと自分らしく生きましょう~九十路の実感を通して」と題して、橋本聖子参院議員・自由民主党統合医療推進議員連盟会長が「日本発の統合医療を目指して〜キュアからケアへ、そして健康なまちづくり」と題して講演。多くの人が訪れ、興味津々の様子で聴講していました。

 

主催/第27回日本統合医療学会学術大会組織委員会

 

<MOA関係者による研究発表>

 

〇岡田式食事法(自然療法)に基づく糖質制限食により血糖コントロール指標が顕著に改善した2型糖尿病の一例
 豊田益代(MOAインターナショナル・管理栄養士)

 

〇簡易的な半没入型VRを用いたクリニック外来待合室での癒しについて」
 柴維彦(MOA名古屋クリニック院長)

 

〇心身のストレス状態およびライフスタイルの総合評価システムの開発
 内田誠也(MOA健康科学センター主任研究員)

 

〇岡田式浄化療法(生体エネルギー療法)が全人的ケアに役立った一事例
 富嶋謙之(MOA奥熱海クリニック看護師・浄化療法講師)

 

〇コロナ禍におけるリモート・サポート・ミーティング(RSM)の取り組み
 片村宏(MOA新高輪クリニック院長)

 

〇統合医療施設における「相談シート」を活用した地域コミュニティとの連携の取り組み
 有馬佐和子(MOA新高輪クリニック看護師長)

 

〇肩の筋硬度計を用いたヨーガの効果
 片瀬愛(MOAインターナショナル・健康運動指導士)

 

(発表番号順・敬称略)

 

 

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