千葉県習志野市
「みどりの食料システム戦略」を学び合う
MOA食育ネットワーク千葉などが主催し、(一社)MOA自然農法文化事業団千葉県連合会などが共催する第2回「美味しいまちづくりシンポジウムinちば」が8月28日、モリシア津田沼で開催され、オンライン会場の参加者を含めて県民115人が、国が進める「みどりの食料システム戦略」について学び合い、有機農業・自然農法の普及を通じた健康なまちづくりへの思いを新たにしました。
みどりの食料システム戦略について、農林水産省農業環境対策課の佐藤夏人課長が基調講演。地球温暖化に伴って自然災害が増加し、農林水産業への被害が世界的に増えている中にあって、環境負荷の低減を図るべく、有機農業用地を農地全体の25%まで拡大するなどの目標を定めた通称「みどりの食料システム法」について詳説。生産者だけではなく、生産、流通、消費の効率的流通サイクルの構築も視野に入れたものであり、自治体の取り組み段階に入っていると伝えました。これに対して、服部友則八千代市長が、地場野菜、有機農産物の学校給食への導入について質問するなど、意義ある講演となっていました。
続いて、木更津と富里地域のまちづくりに関してパネルディスカッションが行われました。木更津市オーガニックシティ推進課の野村洋貴課長が、同市がオーガニックなまちづくり条例を制定し、市内全ての小中学校の学校給食の米を有機化する取り組みを進めている状況などを詳説し、みどりの食料システム法施行を期し、市長の強いリーダーシップのもと、オーガニックビレッジ宣言を目指していることを報告。健康なまちづくりを願って、運動、食事、心に視点を置いて活動する市民活動支援センター登録団体「きさらづ健康ひろば」の石原輝子さんは、市との連携強化によって活動がスムーズに展開していると述べ、その状況を報告しました。
MOA自然農法成田普及会の生産者、山下慶明さんは、消費者に自然農法の良さを知ってもらうべく「山下ナチュラ農園」でのブルーベリー摘み取り体験、自然栽培体験教室などを実施し、マルシェなどに積極的に参加するなど、消費者との交流を通じて理解者が増え、農作業を手伝うファンが生まれていることなどを報告。自然農法野菜の即売会、収穫体験、岡田式健康法・健康セミナーを実施する富里市登録ボランティア団体「MOAイキイキワクワク健康生活ネットワーク富里」の市原末子さんは、娘の体調を改善させた自然食品、生命力があふれる農産物が多くの人の手に届くよう、山下ナチュラ農園での食育セミナーや、みそづくりセミナーなどを継続。思いを同じくする人、団体と共に活動を広げたいと語りました。
聴講者からは「みどりの食料システム法のお話しからは、持続可能な農業の実現に向かう思いが感じられ、とても心強く思いました」「シンポジウムの発表が素晴らしく、感動しました。私もできることからやっていきたいと思いました」などの感想が聞かれました。
主催/「美味しいまちづくり」シンポジウムinちば実行委員会、MOA食育ネットワーク千葉、共催/明るい社会をつくる会千葉県支部、(一社)MOA自然農法文化事業団千葉件連合会
後援/千葉県、習志野市、木更津市、富里市、千葉市、佐倉市、いすみ市、船橋市、市川市、四街道市、市原市、大網白里市、八街市、(一財)MOA健康科学センター