第33回MOA美術館全国児童作品展に18万6千点

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静岡県熱海市
受賞児童が3年ぶりに集い表彰式

MOA美術円形ホールで1月7日から2月15日まで「第33回MOA美術館全国児童作品展」が開催。国内外292会場(海外11か国25会場を含む)から応募された計186,954点の絵画・書写作品から選出された入賞・入選作品約300点が展示されました。1月29日にはMOA美術館能楽堂で、第31回(2019年度)作品展以来3年ぶりに有人での表彰式が行われ、新型コロナウイルス感染症対策が徹底される中、金賞以上の受賞児童とその家族ら約250人が集まりました。

 

室瀬和美(公財)岡田茂吉美術文化財団代表理事の開会挨拶に続き、豊口和士文部科学省教科調査官が祝辞。受賞児童をたたえ、これからも生活や社会などさまざまな物事に関心を持ち、わき上がった思いを表現していってほしいと期待。それが生きる力になっていくと語り掛けました。続いて里平倫行厚生労働省子ども家庭局子育て支援課長、平形雄策農林水産省農産局長、岡野隆宏環境省自然環境局国立公園利用推進室長がそれぞれ、自然や生き物との触れ合いを描いた子どもの豊かな感性や、全国の同作品展実行委員会の活動を称賛しました。

 

表彰状が授与され、受賞作品がスクリーンに映し出される中で受賞児童が元気よく表彰状を受け取ると、保護者や来賓が温かい拍手を送りました。さらに、家庭や地域と一体となって子どもの育成に取り組む小学校に文部科学大臣賞学校奨励賞、地域の医療機関での作品展示など子どもの健全育成とまちづくりに寄与した実行委員会に厚生労働省大臣賞が授与されました(受賞者・団体についてはMOA美術館児童作品展ウェブサイト参照)。

 

 

受賞者の作品に込めた思いの発表と審査員の講評に続いて、かつての受賞者である神奈川県の大海由衣さん(第10回絵画の部・入選)が登壇し、作品展をきっかけにさまざまなコンクールに挑戦するようになり、現在では小学校の先生として子どもに表現の楽しさを伝えていると述べ、受賞児童にもたくさん挑戦してほしいと語りかけました。さらに佐賀県の田中利奈さん(第22回書写の部・日本PTA全国協議会会長賞)がビデオでメッセージを寄せ、人や社会の役に立ちたいと大学で法律を学んでいる今、書写を一生懸命練習してきた経験が財産になっていると語りました。

 

表彰式を終えた受賞児童は保護者と一緒に、開催中の「名品展 国宝『紅白梅図屏風』」を鑑賞し、ムアスクエアから一望できる熱海のまちと相模湾の景色を楽しみ、円形ホールで自分の作品やたくさんの入賞作品を鑑賞するなどMOA美術館での一日を満喫。「表彰式は、最初は緊張したけど楽しくて笑顔で終われて良かったです。もっとすごい賞を取って、またここに来られるよう頑張りたいです」「紅白梅図屏風の本物を見ることができてうれしいです。きれいな美術品をたくさん鑑賞できて、絵をもっとたくさん描きたい気持ちになりました」などの声が聞かれました。

 

 

 

MOA美術館全国児童作品展は、文部科学省の「学習指導要領」に基づき、自然・環境、社会、他者との関わりの中で得た感動や関心を、感性を働かせながら絵画や書に表現することで情操を養い、豊かな心を育てることを目的に開催されています。全国の美育ボランティアによって支えられ、学校・家庭・地域が連携して子どもたちの健全育成や心身ともに健康なまちづくりに寄与する作品展として、後援する関係省庁や地方行政の期待を集めています。

 

(主催・後援)
主催/(公財)岡田茂吉美術文化財団、後援/文部科学省、外務省、厚生労働省、農林水産省、環境省、日本ユネスコ国内委員会、(公社)日本PTA全国協議会、(公社)全国子ども会連合会、(公財)ボーイスカウト日本連盟、(公財)海外日系人協会、全国新聞社事業協議会、全国連合小学校長会

 

 

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