「アカントアメーバ角膜炎」から回復して

タグ:

茨城県  S・Hさん(62歳、女性)

〔持病の「尿管結石」をきっかけに、東京療院を体験する〕

 私は、昭和49年3月に音楽大学を卒業し、4月から自宅でピアノ教室を開きました。結婚後もずっとピアノを教えてきました。
 平成14年9月、M市にある私の実家の近くにお住まいのOさん(50代、ピアニスト・声楽家)との何気ない会話の中で、社会貢献(ボランティア活動)の大切さ、岡田式健康法浄化療法、そして岡田茂吉先生のことを知りました。OさんはMOA会員の方でした。
 その後しばらくして、私は持病の「尿管結石」を起こしてしまいました。30年ほど前に発症し、ほぼ4年ごとに症状が出て、その都度、病院へ行って点滴(薬)で排石してもらっていました。
 そのことを知ったOさんは、東京療院(MOA高輪クリニック)の話をして、「良かったら、一度そこで診てもらったらどう?」と言われました。そのとき、私は多少の痛みはありましたが、身体を動かすことはできましたので、”Oさんの勧めなら行ってみようかな”と思いました。Oさんは私のために東京療院へ受診予約の電話を入れてくださいました。
 当日、私はOさんにつきそっていただき、東京療院のクリニック部門でS医師(内科)の診察を受け、「水分を多く摂るようにしてください」「痛みが続くようでしたら、専門の病院を受診してください」と言われました。食事については「偏食・過食にならないようにして、動物性タンパク質と脂肪は控えめにして、バランスのとれた食事に心がけてください」と言われ、浄化療法についてのアドバイスもいただきました。そのあと、健康法部門で療法士の方から腎臓部、腎臓下方部、尿管部、膀胱部を中心に浄化療法を受けました。
 そのおかげか、私の結石は翌日にはあまり苦しまずに排出されました。そのときは偶然としか思うことができませんでしたが、何かとても不思議な気がしました。
 この経験から、私の父は以前から腎臓病や気管支拡張症を患っていましたが、薬ではなかなか改善しませんでしたので、”父に浄化療法をしてあげたらどうだろうか”と次第に思うようになり、しばらく考えてから、平成15年9月に私はMOAに入会しました。その後、父が体調をくずして入院したとき、私がカーテン越しに浄化療法を施術したところ、症状が治まるという出来事がありました。
 また、夫は建築設計事務所を経営していますが、仕事の悩みやストレスを抱えていました。最初は理解を示さなかった夫ですが、私から浄化療法を受けるようになり、少しずつ体調が良くなり、気分もすっきりしていく中で、平成19年7月、MOAに入会しました。その後、夫は浄化療法3級療法士の講座を受け、12月に資格を取得しました。

〔「アカントアメーバ角膜炎」を発症する〕

 私はピアノを教えながら、平成21年4月からは介護福祉士の資格を生かしてデイサービスに週3日勤務するようになりました。
 そのころ、目がかすんで見えにくい状態が続いていたので、近くの眼科医院を受診したところ、「この目薬を注(さ)せば3日で治ります」と言われました。しかし、症状はドンドンひどくなっていきました。”これは変だ”と思い、ほかの病院で診てもらったところ、医師から「紹介状を書くので、すぐにJ医科大学附属病院へ行くように」と言われました。
 平成21年7月、J病院で診察と検査を受けたところ、担当医から「アカントアメーバ角膜炎」*1と診断されました。「コンタクトレンズを媒介とするアカントアメーバというウィルスに感染して、現在の症状が出ています」「約100人に1人の確率で発症する、非常にまれな病気です」「治療法がない上に、普通は片目だけですが、あなたの場合は両目に症状が出ているため、失明は免れないかも知れません」と言われ、そのまま入院することになりました。
 私は人生最大のピンチを迎えました。付き添ってくれていた夫と長男は状況の深刻さに言葉を失っていました。
 症状が一番ひどいときは、白目が茶褐色になって黒目と一体化したような状態でした。このような中で、決め手となる治療法がないまま、1時間毎に数種類の点眼をしてもらいました。
 さらに、1週間に1回、片目ずつ、まぶたを閉じないように医療器具で固定し、目薬で麻酔をしてから角膜の表面にできた混濁したうすい膜を削る治療を受けました。麻酔から覚めると一晩中、目だけでなく頭の芯までひびくほどの強い痛みに苦しみました。
 しかし、ぼんやりとしか見えない状況に”失明”の2文字が心をよぎりました。”この目が見えなくなったら、どうやって生きていったらよいのだろうか”と、毎日、失明の恐怖に向き合っていました。
 
*1:角膜は目を構成する層状の組織の一つで、透明であり、最も外界に近い部分に位置している。この病気は、傷ついた角膜にアカントアメーバが寄生して起こる感染症で、発症することはまれであるが、治療がとても困難である。感染した人の多くがソフトコンタクトレンズ使用者であり、誤った使用法が原因と言われている。

〔次第に回復へ向かう〕

 そのような中で、私は夫に「東京療院で眼病に対する浄化療法の施術箇所を訊いてきてほしい」とお願いしました。夫はすぐに東京療院へ行き、重点療法士の方から浄化療法のテキストに基づいて、わかりやすく教えていただきました。
 そして、私は病院へ見舞いに来てくれた夫から後頭部、延髄部、眼部(眼球)を中心に毎回30~40分ほど浄化療法を受けるようになりました。
 8月に入り、入院してしばらく経ったころ、担当医が私の目のデータを見て「Sさん!何をしたのですか?」と非常に驚かれました。というのは、毎回の検査のとき眼球の毛細血管と混濁した膜の状態を写真撮影していましたが、明らかにそれに改善が見られたからでした。そして、約1ケ月半にわたる入院生活の後、退院の日を迎えました。担当医から「症状が改善してきているが、完治しているわけではないので、定期的に受診してください」「目薬を注し忘れないように」と言われました。
 その後も夫から浄化療法を受ける中で、薄紙を剥ぐように回復に向かい、発症前と比べて視力は少し落ちましたが、両目はほぼ見えるようになりました。メガネをかけて車の運転もできるようになりました。その後2回ほどJ病院を受診しましたが、担当医は「以前より症状が改善している」「再発していない」と驚かれていました。
 平成22年3月、私は職場に復帰することができました。今、振り返ってみても、”浄化療法の効果だ”と思っています。
 私はアカントアメーバ角膜炎から回復する過程で、夫や東京療院のスタッフをはじめ、多くの方々に元気づけられ、助けられてきました。そのため、”人のお役に立ちたい””人の幸せのために働きたい”という思いから、介護の仕事を再開しました。
 また、私は仕事の合い間を見つけて、東京療院の療法士のボランティアをするようにしました。すると、夫に大きな仕事が入ったり、新しいピアノの生徒さんが次々と来られるなど、いろいろなことがありました。”人のために”と思ってボランティアをする中で、わが家も恵まれてきていることがよくわかりました。

〔お友だちを東京療院へ案内する〕

 私は東京療院へ行くたびに、スタッフのみなさんの眼差しや言葉づかいがとてもあたたかく、やさしく包まれているような感じを受けます。”どれをとっても本物で、まがいものがない”と思っています。そこで、岡田式健康法を理解していただくには、東京療院での体験が一番早いと思い、ご案内しています。
 平成24年6月、お友だち5人と東京療院へ行き、クリニック部門の受診、浄化療法の施術、新館の案内、レストラン「椨の木」での食事などをしました。その内のお一人は、「長年つらかった身体の具合が楽になった」と喜ばれ、お友だちと「滞在型健康プログラム」を予約されました。そして、その方は11月に参加して帰ってきてから「浄化療法をはじめ、お茶とお花、食事法の岡田式健康法を体験して心身ともに癒され、すごく良かった」「また行きたい」と感動されていました。
 体調不良の方や家庭内に問題を抱えている方などに接すると、”岡田式健康法によって元気になっていただきたい”と願い、お話ししています。そして、”誰かが困ったときには、みんなで助け合えるMOA健康生活ネットワークをつくりたい”といつも思っています。
 このような中で、MOAに会員登録をされた方が2年間で8名となりました。

〔職場の同僚の方に浄化療法を施術する〕

 平成23年6月、同じ職場のFさん(50代、女性)が大腸がんを患い、抗がん剤の治療中であることを聞きました。私は、”浄化療法をお知らせしたい”と思い、Fさんに話をしてみましたが、そのときは関心を示されませんでした。
 月日が流れ、平成24年7月、Fさんから「Sさんが以前紹介してくれた浄化療法を受けてみたいのだけど」と言われました。Fさんのお話をうかがい、主治医から「もう治療法がない」と言われ、余命宣告を受け、泣き明かす日々だったことを知りました。私は”何とかしてあげたい”と思い、山本なつさんの『自然治癒力を高めるライフスタイル』やMOAの季刊誌『楽園』を渡し、お互いの仕事の合間を縫って週3日、毎回1時間半から2時間ほど浄化療法を施術するようになりました。
 Fさんは浄化療法を受ける中で「自覚症状の改善だけでなく、心身ともに癒され、恐怖感が和らぎ、感謝の心をもてるようになってきた」と話されました。
 8月、Fさんは東京療院に2泊3日で入院されました。そして、「K医師をはじめ、看護師やスタッフの方々が親身になって寄り添い、私のつらい思いを受けとめてくださった」「Sさんをはじめ、”人のために”という生き方を大切にしているMOAの考え方をよく理解できた」と感動しながら話されました。それをきっかけに、9月にはFさんはMOAに入会登録されました。
 その後も、Fさんから「足の痛みが出て不安になっていたとき、たまたま東京療院の看護師の方から連絡があり、K先生のアドバイスを伝えてくださった」「心からの安心感と感謝の気持ちが湧いた」「これからも生きがいをもって看護師の仕事を続けていきたい」と言われました。
 現在、定期的にわが家に来られるFさんに浄化療法を施術しています。

〔プロテスタント教会の牧師さんへの広がり〕

 平成23年10月、Aさん(50代)というプロテスタント教会の牧師さんから「ピアノを習いたいのですが」というお電話をいただきました。
 平成24年8月、ピアノのレッスンのあとでAさんに「私の知り合いの中に、末期がんとは思えないお元気さで看護師の仕事をし、生きがいをもって日々を過ごされている方がいる」と話してみました。併せて、浄化療法をはじめとする岡田式健康法の説明もしました。
 するとAさんは、ご自身の身近でお世話しているキリスト教の信者さんの中にも同じような病気の方がいて、「Sさんのやっているエネルギー療法を、自分にもできるのであれば、教えてほしい」と言われました。
 さらに、浄化療法の科学的なアプローチの面を高く評価し、岡田先生が美によって人間の霊性や品性の向上を願われたことについても感銘されました。そして、浄化療法が心身の健康はもちろん、スピリチュアルな健康という視点も含めて、医師と組んで統合医療を推進していることにも関心を示されました。
 その後、「重い病気でなくても受けられるのであれば、自分にもしてほしい」と希望されるAさんに、浄化療法を施術しました。初めてでしたが、浄化療法の効果の手応えを感じられたAさんは、10月、MOAに会員登録されました。それと同時に、浄化療法3級療法士の講座を受け始め、平成25年3月、資格を取得されました。
 そのとき、Aさんに「岡田式健康法の3つをそろって受けることができる滞在型健康プログラムもあるので、一度、東京療院へ行ってみませんか?」とお伝えしたところ、「ぜひ行ってみたい」「滞在型健康プログラムを体験したい」と言われていました。
 私は”Aさんに岡田式健康法や東京療院についてより深く理解していただければ”と心から願っています。

あわせて読みたいコーナー

PAGETOP