愛知県 S・Yさん(51歳、女性)
〔椎間板ヘルニアと診断され、コルセットが外せない生活に〕
私は中学1年の時に、部活のハンドボールで腰を痛めて、それ以来普通に歩けなくなり、T市のN病院の整形外科で診てもらったところ、「椎間板ヘルニア」と診断されました。その日からコルセットを外せない生活が始まりました。
毎月1回、椎間板を強くするための脊椎注射を5ヶ月間打ち、足の痺れ止めのブロック注射を月に1回、3年間続けました。
さらに、週1回の痛み止めの注射を打つ日が何年も続きました。つらくて、つらくて病院に行くのを止めたいと母親に泣きついたこともありました。
自分がこういう状態にあるため、医療に関わる仕事をしたいと思い、専門学校に3年間通って臨床検査技師の資格を取りました。在学中も近くの整形の病院に通いました。卒業後、愛知県の病院に勤務し、その時は同院の医師の診断から痛み止めの坐薬を継続しました。
その後、昭和57年に結婚して名古屋に移った後、市内の病院を転々としましたが、これまで同様、痛みを抑えるだけで、改善されることはありませんでした。
〔楽になりたい一心で療院を受診する〕
こうして腰の痛みに耐えながら毎日の生活を必死に送っていたにも関わらず、残念なことに夫は病気に対して理解をしてくれませんでした。また、金銭に対する執着が強いのか、子どもの教育などにお金を使うことに猛反対されました。そのため教材など全て私が借金しつつ購入してきました。
そして借金を返すために、私も働かざるを得なくなり、痛い腰を我慢しながら生命保険のセールスの仕事を平成16年4月から始めました。そのころの私は強烈なストレスから買い物依存症となり、そのため雪ダルマ式に借金が増していきました。そして、借金の返済ももちろんでしたが、自分の気持ちをまぎらすかのように仕事に打ち込みました。
しかし、一日の仕事から帰ってくると、立っているのがやっとで何もできない状態でした。それでも夫からは、家事も充分にこなすように言われ、そのたびに喧嘩の絶えない日を送っていました。こうして、子どもともチグハグとなり、家族がバラバラになっていきました。
心身ともに追い詰められていた12月のこと、保険の外交で訪問した会社の男性社員の方に、腰痛から首、肩がつらいことを何気なく話したところ、その方から「療院という所があるので行ってみたら」と教えてもらいました。自宅から自転車で10分位の所にあり、メモを頼りに電話をかけ、30年来の腰痛の状況を伝えた上で、早速、名古屋療院を訪ねてみました。
療院ではとても癒されました。受付の方は温かく笑顔で迎えてくださって、親切に話を聞いてくれました。お医者さんも感じが良く、その上、岡田式健康法を取り入れているとのことで、綺麗なお花をいけ、おいしいお抹茶をいただきました。
初めて体験した浄化療法では、はっきりとした体の変化は感じなかったのですが、施術をしてくださったボランティアの方が本当によく話を聞いてくださったので、癒されて帰ることができました。
〔療院での改善〕
平成17年1月になって、これまで経験したことがない痛みから体全体のつらさが増し、仕事も辞めざるを得なくなりました。
仕事を辞めて収入もゼロとなってしまい、夫との言い争いは絶えないため、ノイローゼからうつ状態となってしまいました。“死にたい、死にたい”と考えるばかりで、体はもちろん精神的にも限界になっていました。
ある時、名古屋療院で癒されたことを“フッ”と思い出し、“そうだ、療院に1週間通ってみよう”と思いつき、その日から、自転車を杖がわりにして通いました。
浄化療法を受けている間は痛みがありますが、終わるとスーッと軽くなり、痛みが取れるという繰り返しでした。“これを繰り返していけば、ひょっとしたら良くなるのでないか”と希望が見えてきました。
療院に継続して通うなかで、3日間が過ぎたころには、地下鉄の階段も昇り降りができるようになっていました。そして、1週間目に嘔吐と下痢が1時間続き、その時を境に一気に体が楽になりました。昨日までの苦しくつらかったことがまるで嘘のように感じました。
そしてこのころには、私に療院を紹介してくださった方のお宅がMOA健康生活ネットワークで地域の中心的な活動をしておられ、そこでも浄化療法を受けられることを知りました。療院からもあらためて紹介があり、そのお宅で継続して浄化療法を受けるようになりました。
〔30年来の痛みが解消し、コルセットからも解放される〕
療院に1週間通って間もないある日、私はコルセットを着け忘れていたのに気づきました。しかしそれでも楽なので、そのまま外すことができました。中学1年以来、コルセットが無いと動けなかったあのつらく苦しい日々が過去のものとなって洗い流されていくようでした。わずか1週間の施術の継続で、30数年来の痛みが解消し、痛み止めやコルセットからも解放されたことで、私は浄化療法に対する興味が湧いてきました。
そこで、岡田茂吉先生の本を3冊貸していただきました。本を読んで、自分がこれまで体験した汗や下痢のような排泄をはじめ様々な症状や苦痛は、人間が本来備えている自然治癒力が増強することによって、体内にある不用なものを体外に出し、健康を回復するための浄化作用だと知りました。こうした浄化作用を経て、人は心身ともに健康を回復し、人に尽くすことによって、幸せの道を歩むことができるのだと書いてありました。本を読んで自分が体験したことの意味が少し分かったように思いました。
私も、浄化療法ができるようになりたいという思いから、3月にMOA会員となり、5月には浄化療法の療法士資格を取得しました。そして、6月からは念願であった療院のボランティアができるようになりました。以後、週1回継続してボランティアを行なってきました。
腰の痛みが解消した分、条件の良い仕事が次から次と見つかり、午前、午後とかけもちで仕事ができるようになりました。それによって、多額の借金の返済にも目処がついていきました。そして、いつしかうつ状態からも抜け出ていました。
私は、浄化療法によって、病気だけでなく貧困という人生の苦しみからも抜け出すことができました。感謝の思いでいっぱいです。