MOA美術館で「ポケモン×工芸展」開催中

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静岡県熱海市
ポケモンを通じて伝統工芸の「わざ」に触れよう

MOA美術館で「ポケモン×工芸展-美とわざの大発見」が開催中。7月6日の開幕から1か月足らずで5万人を超える来館者が訪れ、にぎわいを見せています。子どもから大人まで楽しめる夏休みにぴったりの展覧会です。9月9日まで。

 

 

同展はゲームやアニメーションなどで世界的な人気を誇るポケットモンスター(ポケモン)を題材に、伝統工芸の重要無形文化財保持者(人間国宝)をはじめ20人の作家が金工、木工、陶磁、漆工、染織などそれぞれの「わざ」を生かして制作した約70点を展示するもの。ポケモンの姿からしぐさ、気配までを作家の技術で表した「すがた─迫る!」、器や着物など生活をより美しく活力あるものにする工芸品にポケモンが入り込んだ「くらし─愛でる!」、ポケモンの育成や進化、旅の舞台などの作品世界を表現した「ものがたり─浸る!」の3部構成。昨年3月に国立工芸館(石川県金沢市)で初開催され、JAPAN HOUSE Los Angeles(アメリカ)、佐川美術館(滋賀県守山市)に続く巡回展です。

 

 

陶器の表面に500匹を超えるポケモンが細かく描き込まれた「森羅万象ポケモン壺」や、彫金の人間国宝である桂盛仁さんが手掛けたポケモン・ブラッキーの帯留やブローチ、ポケモンが潜んでいるとは気付かないほど巧みに紋様に織り込まれた江戸小紋の織物「ゲンガー・ゴースト」、ポケモンの人気キャラクター・ピカチュウを配した約900本のレースをくぐりながら色違いのピカチュウを探して楽しめる「ピカチュウの森」、素材の質感を生かしてポケモンの「わざ」を表現したガラス工芸「Vessel-TSURARA-」や漆工「無題」などなど、時間を忘れて楽しく鑑賞できる作品の数々が展示されています。

 

 

展示室は撮影が可能(ストロボ不可)。作品一点一点を熱心に鑑賞し、撮影する来館者からは「畳の上にいる金工のブースターやシャワーズは本当に生きているみたい」「ポケモンがたくさん描いてある着物を着てみたい」という声が聞こえてきます。ショップでは同展の図録やオリジナルグッズの買い物を楽しむことができます。

 

 

8月8日からは一部展示替えが行われ、琉球紅型の城間栄市さん(染織)の新作が初公開。江戸小紋の小宮康義さん(染織)、友禅の水橋さおりさん(染織)の作品も他巡回展で初公開されたものに展示替えされます。

 

期間中、伝統的な柄である工字繋ぎの着物をまとったピカチュウが来館者を迎えるグリーティングイベントが行われ、同館の能楽堂で交流や写真撮影が行われています(7月6日、14日、8月11日、25日、9月8日に開催。詳しくはMOA美術館ウェブサイトで)。

 

 

 

工芸作家によるトークイベント開催

8月3日、MOA美術館応接室で「ポケモン×工芸展」に出品している城間栄市さん(染織)と葉山有樹さん(陶磁)による特別対談が開催され、工芸ファン、ポケモンファンら約60人が参加しました。両氏は同展に参加した経緯や、ポケモン図鑑を読み、ゲームをプレイするなどして作品世界への理解を深め、自身が普段から取り組んでいるテーマとポケモンとの共通点を見いだして作品に落とし込んだ制作の様子を紹介。同展をきっかけに多くの子どもや若者が工芸の魅力に触れることを期待しました。

 

 

【主催・後援情報】
 
「ポケモン×工芸展-美とわざの大発見」
主催/MOA美術館、NHKエンタープライズ中部
監修/国立工芸館
特別協力/株式会社ポケモン
制作協力/NHKプロモーション
協力/読売新聞社
 

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