浄化療法が免疫に及ぼす影響に関する研究など
「第24回日本統合医療学会学術大会(大会長/酒谷薫東京大学大学院新領域創成科学研究科人間環境学専攻特任教授)」が「幸せの統合医療〜AIからスピリチュアリティまで」をテーマに開催され、MOA関係者4人が研究発表を行いました。新型コロナウイルスの感染拡大に伴ってWEB方式で開かれ、各種講演やセミナーなどは12月12、13の両日にLIVE配信され、スピリチュアリティと統合医療などのシンポジウム、PDFスライドでの研究発表はオンデマンド方式で12日から27日まで公開されました。
MOA関係の発表はPDF閲覧方式で行われ、4題の研究発表が採用されました。片村宏MOA新高輪クリニック院長は「岡田式浄化療法の効果に関する自己対照二重盲研試験での予備的検討」について発表。日常的に浄化療法を受けている健康成人21人を対照に、1日は30分の施術、1日は30分の施術しない状態で、筋硬度計などでコリの状態、皮膚の導電性などを計測。施術の有無は施術者のみが知り、被験者、測定者には分からない状態で計測した結果、施術ありで有意にコリが改善、施術なしではコリに変化がなかったことなどを伝えました。
江副健一(医財)光輪会 光輪会鹿児島クリニック看護師は「岡田式浄化療法がT細胞免疫に及ぼす影響について」発表。日常的に施術を受けていない健康な人を対照に、毎日60分の施術を3カ月間実施し、抑制性免疫PD―1、QOLに関する質問票MQL―10、スピリチュアリティを評価する20項目版SKY式精神性尺度を測定した結果、研究開始前の採血で免疫抑制状態にあった12人のうち、6人に免疫の活性化が図られ、6人は改善されなかったこと、免疫過剰傾向を示していた25人のうち16人は正常化する傾向が見られたことを伝えました。改善されなかった人の8割以上で心の状態が悪化していたことから、ストレス状態にある人に対しては、施術に加え、ストレス軽減効果のある健康法や食生活の見直し、スピリチュアリティへの働き掛けにより、さらなる改善効果が期待できると報告しました。
また、内田誠也(一財)MOA健康科学センター主任研究員は「肩の筋硬度計測を用いた各種健康法の評価」について発表。鈴木清志(一財)MOA健康科学センター理事長は、統合医療の領域では世界的に権威あるアメリカの「JACM」誌に掲載された「岡田式浄化療法(生体エネルギー療法の一種)の効果と安全性に関する国際調査」について、あらためて発表。鈴木理事長は、シンポジウム「健康教室最前線」の座長も務めました。
今回の学術大会は、テーマが示す通り、AI技術やロボットの活用、高齢化社会に対応する統合医療社会モデルとしてのまちづくりや住居プロジェクトの報告、岡田武史元サッカー日本代表監督による市民公開講座「サッカーと健康まちづくり」、シンポジウム「COVID-19と統合医療」などの他、「幸せな最期を向かえるために」をテーマに、宗教と医学、スピリチュアルなどについて議論するシンポジウムも行われ、示唆に富んだ内容に多くの反響が寄せられていました。
主催/第24回日本統合医療学会学術大会組織委員会