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「栄養士の会」で進めている料理教室

2009.12.23

東京都  M・Cさん(77歳、女性)

 

〔栄養士の会に参加する〕

 私は、10数年前から栄養士の資格を生かして食農運動を進めてきました。きっかけは、「区報」に、栄養士の資格を持ったまま家にいる方に、「ボランティアをしませんか」という呼びかけがあり、応募しました。
 この呼びかけをされたのが、医学博士で管理栄養士のA先生でした。その時に集まった20名位の方々で、任意団体の「栄養士の会」が発足しました。少しずつ入れ替えがあり、現在会員は15名です。
 そして、私は数年前に会から役をいただき、今年度まで継続して受けてきました。
 平成12年には5人の会員とMOA美術館や大仁農場に行きました。大仁農場では、秋の収穫時期ということもあり、イモ掘りをしましたが、畑の土の柔らかさに驚き、また採れた野菜の美味しさに感激しました。
 平成13年には、区が始めたダイコンの栽培普及活動のお手伝いができないかと考え、種を区の農政課から分けていただき大仁農場で、自然農法に適した種にしてほしいとお願いしてみました。ちょうどその年は全国の大根を集めて、自然農法による種の研究に取り組もうという時で、仲間に入れていただくことができました。そして、5年間の時を経て、自然農法に適した種が大仁から帰ってきました。その種を、農家さんなどに分けて自然農法でダイコンを作ってもらっています。

 

〔料理教室に取り組む〕

 平成14年には、区の配食サービスで知り合ったBさんから、「料理教室の講師をしてもらえないか」という相談がありました。この方は高齢者の会の会長さんで、会として毎年2~3日連続で男性会員の料理教室をやっているそうで、その参加者から毎月やってほしいという要望があるが、受けていただけないかということでした。それで、仲間2人と一緒にさせていただくことになりました。月1回23名でスタートし、丸7年になります。3名の講師が交代でレシピを考え、継続してきました。
 その後、平成17年1月からは次の料理教室の会員が募集され、24名で進めています。さらに平成21年1月から、新たに24名の料理教室も始まっています。
 「お米はどのようにして洗えばいいのですか。何回位ですか」など一年経っても聞いてくる人もいますし、家の料理を一手に引き受けて、私より手早く要領よく仲間に教えてくださる方もあって様々ですが、みんなでワイワイ楽しんで作り、回を重ねるたびに、一人ひとりの個性特徴が生かされた講座の内容になってきていると思います。
 それぞれの会に特徴はありますが、共通点は、旬のものを使うこと、努めて地場産の野菜を使うことです。健康づくりの一番の元である食の大切さを理解されるとともに、何よりもみなさん料理を楽しみにして参加されています。ご主人も料理ができるようになると、奥さまも安心して外出できますし、お孫さんに料理を作ってあげて喜ばれたり、家庭でのコミュニケ-ションができてきたという反響が挙がっています。

 

〔食育の拡がり〕

 また、平成14年から、「子どもの料理教室」を月1回23名で継続しています。最初は私も関わりましたが、現在では若い栄養士7名で進めています。安全な食を意識し、毎回子どもと一緒に楽しみながら作って食べることで、会話も弾み、心温まる大事な時間を過ごしていると感じています。お母さんたちからは、「嫌いな食べ物が無くなった」とか、「家の手伝いをするようになった」とか、好評を得ています。これがきっかけで栄養士の会が、区主催の料理教室にも参加するようになり、食育が進んでいます。
 また、老人会にも声をかけさせていただき、年2回、春と秋に「昼食会」を15名位で行っています。この昼食会の食材は自然農法で栽培された黒羽米と地場野菜を使っています。
 また、栃木県のMOA自然農法那須黒羽普及会主催の秋の収穫祭に、平成16年から毎年複数の料理教室の会員さんを案内してきました。昨年(平成20年)参加された方は、「自然農法と慣行農法の違いを目の当たりにして感動した」と言われ、栄養士さんは、「全て自然農法で作られた野菜、米、その陰には大変な苦労があったのではないでしょうか。みんな安全・安心な物を求めている時代、多くの人がこういう体験を通して生産者の人々を助けてあげられるといいと思います」と感想を述べておられました。
 このように、栄養士の会を中心に、いろんな層の方々に、食を通してふれあいの場が拡がってきました。
 今まで安全な食べ物、自然農法を分ってほしいという願いで進めてきましたが、ここ数年多くの方が関心を持たれていることを感じています。